家族間殺人が異常なほど多い事実 犯罪加害者と被害者の関係ランキング

日本は世界と比べてとても犯罪が少ないです。治安がよいということは人々がそれなりに幸せに満足して暮らしていることともいえるでしょう。

一方、犯罪の加害者と被害者の関係性に注目すると、別の観点から社会の闇が見えてきます。

凶悪犯罪、特に殺人などでは、加害者と被害者はどのような関係であることが多いと思いますか?

漠然と、まったくの見知らぬ他人同士のことが多いと推測している人もいるのではないでしょうか。

じつは、殺人のほとんどは面識のある者同士によるものなのです。しかも、家族や親族であることが特に多いという事実をここではお示ししています。

データは警察庁の「罪種別 被疑者と被害者との関係別 検挙件数(平成29年)」にもとづいています。

  • 被害者が法人や団体の場合、または被害者が存在しない場合は除外しています。
  • 夫・妻は内縁関係も含みます。
  • 親は実父母のほか、養父母、継父母も含みます。

刑法犯総数 – 加害者と被害者の関係

まずは刑法犯全体の検挙件数です。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
面識のない者
154,496
友人知人
17,467
その他面識のある者
9,732
職場関係者
7,667
夫(妻)
6,965
子(親)
2,033
親(子)
1,677
その他の親族
1,243
兄弟姉妹
994
妻(夫)
773
刑法犯総数 - 加害者と被害者の関係

面識のない者が加害者のケースが4分の3以上と圧倒的です。

親族の割合(親族率)は7%、親族も含めた面識のある者の割合(面識率)が24%ととなります。

殺人 – 加害者と被害者の関係

次に殺人の加害者ー被害者関係はどうでしょうか。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
友人知人
197人
子(親)
121人
面識のない者
100人
夫(妻)
87人
親(子)
82人
その他面識のある者
82人
妻(夫)
70人
職場関係者
43人
兄弟姉妹
36人
その他の親族
22人
殺人 - 加害者と被害者の関係

刑法犯全体の傾向とは真逆の結果となりました。なんと親族率が50%にものぼります。次に親族以外の面識のある者のケースが38%となり、合わせて面識率が88%となります。

殺人事件の半分は親族間によるもので、9割は顔見知りによるものということです。

詳細な関係性でみると、「友人知人」がトップ、次に「子から親」に対してとなります。

強盗 – 加害者と被害者の関係

強盗の場合です。こちらの親族率は2%とかなり低いです。面識率は15%です。

一方で面識のない者による犯行が85%と圧倒的になります。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
面識のない者
1,168
友人知人
90
その他面識のある者
63
職場関係者
25
その他の親族
10
子(親)
7
夫(妻)
6
妻(夫)
1
親(子)
1
兄弟姉妹
0
強盗 - 加害者と被害者の関係

放火 – 加害者と被害者の関係

放火の場合です。こちらも面識なしが一番多いのですが、子が加害者で親が被害者のケースが次点となっています。

親族率は36%、面識率が67%となります。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
面識のない者
172
子(親)
109
その他面識のある者
88
友人知人
55
その他の親族
22
夫(妻)
21
妻(夫)
17
職場関係者
15
兄弟姉妹
10
親(子)
6
放火 - 加害者と被害者の関係

強制性交等 – 加害者と被害者の関係

強制性交等では、親族以外の面識のある者による犯行が半分以上を占めます。とくに友人知人からの加害が目立ちます。

親族率が9%、面識率が60%です。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
面識のない者
395
友人知人
291
その他面識のある者
115
職場関係者
89
親(子)
57
その他の親族
18
兄弟姉妹
8
夫(妻)
4
子(親)
0
妻(夫)
0
強制性交等 - 加害者と被害者の関係

暴行 – 加害者と被害者の関係

暴行は面識のない者が約半数(47%)です。親族率が26%、面識率が53%となります。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
面識のない者
11,973
夫(妻)
3,858
友人知人
3,821
その他面識のある者
1,788
職場関係者
1,250
子(親)
792
親(子)
668
兄弟姉妹
401
妻(夫)
367
その他の親族
355
暴行 - 加害者と被害者の関係

傷害 – 加害者と被害者の関係

傷害の場合は親族率が24%、面識率が67%です。

面識者の中でも友人知人が多いですね。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
面識のない者
6,221
友人知人
4,712
夫(妻)
2,482
職場関係者
1,833
その他面識のある者
1,539
子(親)
729
親(子)
580
兄弟姉妹
324
その他の親族
299
妻(夫)
200
傷害 - 加害者と被害者の関係

脅迫 – 加害者と被害者の関係

脅迫では親族率が22%、面識率が78%です。こちらも特に友人知人が多いです。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
友人知人
1,073
面識のない者
705
その他面識のある者
534
夫(妻)
286
職場関係者
183
子(親)
124
親(子)
112
兄弟姉妹
70
その他の親族
59
妻(夫)
49
脅迫 - 加害者と被害者の関係

恐喝 – 加害者と被害者の関係

恐喝では親族率は極めて低くたったの1%です。にもかかわらず、面識率は69%にものぼります。

親族以外の面識者による犯行が多いということですね。特に多いのがこちらも「友人知人」となります。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
友人知人
711
面識のない者
435
その他面識のある者
172
職場関係者
84
その他の親族
10
兄弟姉妹
6
夫(妻)
5
子(親)
0
妻(夫)
0
親(子)
0
恐喝 - 加害者と被害者の関係

窃盗 – 加害者と被害者の関係

犯罪の中でも圧倒的に検挙件数が多いのが窃盗です。

窃盗の親族率はなんと0%、面識率も8%と低水準。

その分ずば抜けて多いのが面識のないものによる犯行で、92%にも達します。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
面識のない者
94,481
友人知人
3,179
職場関係者
2,795
その他面識のある者
2,095
その他の親族
216
兄弟姉妹
36
夫(妻)
19
妻(夫)
19
子(親)
4
親(子)
0
窃盗 - 加害者と被害者の関係

わいせつ – 加害者と被害者の関係

わいせつは面識のない者による犯行が72%と大半を占めます。

親族率は2%、面識率は28%です。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
面識のない者
3,400
友人知人
479
その他面識のある者
407
職場関係者
318
親(子)
70
その他の親族
29
兄弟姉妹
4
夫(妻)
1
子(親)
0
妻(夫)
0
わいせつ - 加害者と被害者の関係

逮捕監禁 – 加害者と被害者の関係

逮捕監禁の親族率は12%ですが、面識率が83%と高め。

友人知人によるものが目立って多いといえるでしょう。

親族面識のある者面識のない者
加害者(被害者) 検挙件数
友人知人
126
面識のない者
45
職場関係者
35
その他面識のある者
31
夫(妻)
15
親(子)
15
その他の親族
3
子(親)
1
妻(夫)
0
兄弟姉妹
0
逮捕監禁 - 加害者と被害者の関係

犯罪の加害者と被害者の関係性 まとめ

やはり目立つのが殺人の親族率の高さでしょう。殺人の半数が親族間によるものという事実はショッキングです。

なお、少し古いですが1983年の犯罪白書による殺人の親族率の国際比較を参照してみましょう。

日本が41.3%、アメリカが16.9%、イギリスが38.5%、ドイツ24.2%となっています。

海外と比べても日本の親族率は高いということがわかるでしょう。さらに、昔より現在のほうが親族率が高くなっている(41.3%→50%)こともわかり2重に衝撃的です。

しかし見方を変えると、今の日本では無差別殺人などの行きずりの犯罪が少ないとも考えられます。

一方、殺人、強制性交等、傷害、脅迫、恐喝、逮捕監禁については、友人知人が特に多い点も気になります。

身近な人や本来は信頼関係で結ばれている人でさえ自分を害する存在となってしまう。今回、このような悲しい事実が決してレアケースではないことがわかりました。

あなたは周りの人たちと良好な関係を築けていますか? 身近な人から恨まれたり憎まれたりしていないと言い切れますか? あなたが信頼している人は本当に信頼に値する人ですか? この機会に一度人間関係を振り返ってみるといいかもしれませんね。

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