自殺率は国民の幸福度を知ることができる重要な指標です。
経済的に豊かでなくても、自殺率が低い国は幸福度が高いといえるでしょう。
逆にどんなに経済力があっても、自殺率が高いのなら国民の幸福度は低いのだともいえます。
ここでは日本や世界の主要国の自殺率(人口10万人あたりの自殺者数)をランキングで表しました。
対象国は、データの信頼性が比較的高いと推測されるG20とOECD加盟国の全43カ国としています。
- 参照:WHO(世界保健機関)
- 調査年:2016年
- あくまで各国の調査結果です。国によってはデータの信頼性が低い可能性もあります。
もくじ
世界の自殺率ランキング
ではランキングです。太字はG7(先進7カ国首脳会議)です。
ヘッダー(項目名)をクリックすると、大きい順・小さい順で並び替えることができます。
順位 | 国 | 全体 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|---|
1 | ロシア | |||
2 | 韓国 | |||
3 | ラトビア | |||
4 | ベルギー | |||
5 | ハンガリー | |||
6 | スロベニア | |||
7 | 日本 | |||
8 | エストニア | |||
9 | フランス | |||
10 | スイス | |||
11 | インド | |||
12 | ポーランド | |||
13 | フィンランド | |||
14 | オーストリア | |||
15 | アメリカ | |||
16 | スウェーデン | |||
17 | アイスランド | |||
18 | ポルトガル | |||
19 | ドイツ | |||
20 | ルクセンブルク | |||
21 | オーストラリア | |||
22 | チェコ | |||
23 | デンマーク | |||
23 | スロバキア | |||
25 | オランダ | |||
26 | カナダ | |||
27 | ノルウェー | |||
28 | ニュージーランド | |||
29 | 南アフリカ | |||
30 | アイルランド | |||
31 | チリ | |||
32 | 中国 | |||
33 | アルゼンチン | |||
34 | イギリス | |||
35 | スペイン | |||
36 | イタリア | |||
37 | トルコ | |||
38 | ブラジル | |||
39 | イスラエル | |||
40 | メキシコ | |||
41 | ギリシャ | |||
42 | インドネシア | |||
43 | サウジアラビア |
1位はロシアの31人となります。2位は韓国の26.7人、3位がラトビアの21.2人です。
日本は18.5人で全体では7位にランクインしています。全体でも上位なのですが、G7の中ではトップという残念な結果になりました。
日本は先進国の中では自殺率が高いといわれていますが、データからも裏付けられた形になります。
注目すべきは、ほぼすべての国で男性の方が女性よりも自殺率が有意に高い点です。国によっては10倍近い差があります。日本でも2倍以上の差があります。
唯一中国のみ女性の方が高いというのも興味深いですね。
世界の自殺率ランキングの推移
こちらはOECDのデータですが、1960年から2016年までの各国の自殺率の推移が確認できます。
日本の自殺率ランキング
こちらの記事で日本の自殺率について、都道府県別、男女別、職業別などの観点で徹底比較しています。
自殺率ランキング 都道府県、職業、年齢、男女などで徹底比較
「自殺率は国民の幸福度を知ることができる重要な指標」は議論がいるというか破綻した悲惨な途上国はたいがい自殺率低いよねという問題。
ツッコミどころとしては韓国は先進国じゃないという認識がおかしいかな。
※先進国の定義は統計の用途によって変わるけれど。
数字的日本、フランス、スイス、アメリカあたりは五十歩百歩だろう。
あと、日本は自殺率が毎年減少してるから、2019だとアメリカより低いだろうな。
2020はさらに下がりそう実数で18,000人程度のペース。6月時点。
「破綻した悲惨な途上国はたいがい自殺率低いよね」
〜批判は結構ですが、きちんと読んでからにした方がいいですね。冒頭にちゃんとこう書いてあります。
「経済的に豊かでなくても、自殺率が低い国は幸福度が高いといえるでしょう。
逆にどんなに経済力があっても、自殺率が高いのなら国民の幸福度は低いのだともいえます。」
逆にkikuchiさんの「破綻した悲惨な途上国」というのも定義としてずいぶん曖昧な気がしますが。
もちろん厳密に検討するためにはもっと突っ込んだ分析が必要でしょう。たとえば、韓国。たしかに定義の問題はありますが、南北に分断されたうえ、長いあいだ軍事独裁の「遅れた途上国」という境遇におかれ、「民主化」後も相当無理な工業化をしていますから、さまざまな「不幸」があっても不思議ではないし、戦後、敗戦国にもかかわらず政治的経済的にたいへん恵まれていた日本が、自分たちが侵略した韓国(朝鮮)より数字が低いからといって自慢にはならないでしょう。
それからロシア。ソ連崩壊でこの国ほど「破綻した悲惨な」国も珍しい。自殺率トップでも少しもおかしくない。その経済の内実を見ると、むしろ「途上国」扱いしたくなります。
一方、中国はいまアメリカと張り合うほどの経済力をつけています。大国ですね。でも自殺率はたいへん低い。わたしの記憶ではついこないだまで「途上国」だったと思いますが、今は突然「先進国」?これも定義がむずかしい。
ついでにいえば、減少していた日本の自殺率もまた上昇傾向ですね。これも気がかり。
ともかく、表面的な「ツッコミ」の前に、数字の裏に隠されたそれぞれの国の歴史的事情と庶民のさまざまな「不幸」に目を向けたいものです。
日本の自殺者数は、ここ10年ほどで、だいぶ改善されていますよ。
平成22年3万1千人だったのが、令和2年は2万1千人です。
よい方向に向かっていると思います。
あと、中国の数字については、どこの数字を使ったのでしょうか。
表の数値を見ても、女性の自殺率が男性を上回っていますが、通常はあまり考えにくい現象で、異常値と見てもいい数字のように思います。
以前の記憶では、北京大学などが独自に推計していると聞いたことがあります。
そちらの数字もあたってみてはいかがでしょうか。
前にどこかで読んだのですが、この世界にはHuman Development Indexと言う代物があるそうで(あてになるのかよく分かりませんが)、その数値と自殺率に相関があるんだそうです。HDI自体がどのような指標なのかよく分かりませんが、教育水準とか所得とかそんなんで計るんだった気がします。
そういう視点から見ると、確かにいわゆる「発展途上国」と言われて私たちが想像するような国で自殺率が低いというのは統計としてあるのかもしれません。ちなみに、HDIと殺人事件の発生率は逆相関にあるそうで、それもちょっと興味深い所です。
個人的に興味があるのは、イギリスやドイツなどの統計から、教育水準の低い移民などを差っ引いたとき、ランキングがどのように変動するかです。自殺に関しては、宗教との関わりがとりだたされることが多く、確かに何らかの因果関係が(感覚として)ありそうな気もするのですが、個人的には所得、生活水準、教育水準などで標準化すると、自殺率って文化的な背景に関わらず、ある程度一定率に収束するのではないか、という気もしています。そういう研究があれば、ちょっと論文を読んでみたいところです。
とても興味深いサイトが見つかり喜んでいます。
歴史人口学者・トッドがソ連邦の解体を70年代半ばに予言したことで有名な本(トッドは当時25才!)、『最後の転落』が、いくつかの国の自殺率とその意味について分析しているのを読んで興味をもち、さてではもっと広く世界各国ではどうなっているのかな、と思い調べてすぐに出てきたのがこのサイト。希望の数値がずらりと並んでいるのをみて「これはすごい」(笑)。
そこでまた興味を引くコメントを見つけてつい自分の意見を書いてみたくなり「返信」として投稿したのですが、その後「参考:世界の自殺率ランキング(世界事典)」をチェックしてみると、こちらでは自殺率31人とトップだったロシアが、世界事典ではなんと17.9で5位!
こちらは情報元はWHO、あちらはOECDなのですが、OECDの時系列で見ると、こちらの数値は10年前の数値に相当します。
そこで時系列で検討してみると、ロシアは、ソ連邦崩壊時には最高で44.4と脅威的な数字で、この時期どれだけ多くのロシア人が「不幸のどん底」にあったかを示していますが、その後大きく減少して先の数値17.9(2016年)にまで改善しています。なるほど、なるほど。プーチン氏への支持が高かったのも、ちょっと納得です。
また、韓国の方は、数値としては24.6人とこちらとそれほど変わらないのですが、時系列で見ると「民主化」前後(80年代)には8.4まで下がった後、徐々に高くなって33.5(2009年)にまで上昇、その後また低下してきて今の数値になっています。とても興味深い推移です。
トッドによると、有名な社会学者デュルケームは「革命期には自殺率が低下することを示した」そうですが、韓国の場合には「民主化」期がそれにあたると考えるとピッタリします。他方、ソ連東欧の解体を当時「東欧革命」などと名づけてもてはやした学者たちがいましたが、自殺率の高騰をみるかぎりはその名に値しない、少なくとも一面的にすぎる、ということになりそうです(なぜ革命期に低下するのか、その理由についてトッドは、尊厳のための闘いは、たとえそれが成就しなくても、被搾取者のうちの自覚的な者たちに生きる理由を与える、と書いています)。
こんな具合に、このサイトの数値はいろいろな問題を考える上でとても役立ちそうです。そこで「ブックマークバー」に追加(笑)。
日本の自殺率は、世界と比べて高いのは、あまり自慢できないところですが、ここ10年間の自殺者の減少で、だいぶ改善しているようですね。
まず、宗教概念がポイントと考えます。カトリックは自殺を許さないし、仏教は自殺を許すとか許さないとかそういうのが、ない。キリスト教以外の宗教は自死について厳しくない。
寒い国は鬱になりやすいとか。雪や氷に閉ざされるからだろうか。寒いと飲酒も増えると思われ、金持ちならいいが、貧乏なら酒を飲めば更にウツになるかもしれない。外で寝るだけで簡単に、できるし。
温かい国はググッと自殺がない。外で寝ても死ぬことはない。食う事だけなんとかなればいいと思っているような、、、実際なんとかなるし、教育の問題はあるが、明日は明日、何とかなると考える人が多いように思う。
北欧だけで見れば、比較的裕福で福祉が充実している国は自殺者は少なめであるように思う。
つまり、もうダメだ死ぬしかないと思ってしまう要因が多くて、自殺はダメだと宗教で咎められず、どちらかというと悪いほうに考えるようになっていて、割と簡単にやれるところに多いんだろうなと思う。
わたくしも万年、希望者だが、根性がない。痛いのは嫌だ。
日本でも安楽死が可能になれば
自殺者の数は劇的に減ると思います
日本の自殺者数の数は明らかに操作されてると思うよ
生活が苦しくなっていくばかりなのに減るはずがない